英語学習の選択肢としてすっかり定着したオンライン英会話ですが、最大手はどこなのでしょうか?気になったので調べてみました。
結論から先に書くと、おそらく「DMM英会話が最大手」です。
オンライン英会話の市場規模は?
全体感を知りたかったので市場規模を最初に調べてみました。
矢野経済研究所が2016年度に調べたところによると、語学ビジネスの市場規模はおよそ8500億円あります。そのうち、「PCやモバイル端末で学習する語学習得用e-learning」の市場は2016年に83億円に達すると見込まれていました。
その後の成長率を加味するとざっくりとですが2018年現在で「PCやモバイル端末で学習する語学習得用e-learning」の市場は90億円弱はありそうです。
ただし、「語学習得用e-learning」の中には語学アプリやダウンロード型のソフトウェアも含まれるためすべてがオンライン英会話ではありません。オンライン英会話サービスの最近の勢いを鑑みると、数十億円は市場がありそうですが内訳は不明です
売上高1位はレアジョブか?
規模感=大手と捉える場合に一番わかりやすい指標は売上高ですね。ということで各社の売上高を調べてみました…と行きたかったのですが、ほとんどのサービスが売上非公開です。オンライン英会話の場合、非上場企業の運営が多いため情報公開義務がありません。
唯一オンライン英会話を主要事業として展開する中で上場しているのが「レアジョブ」です。レアジョブのIR資料を参照すると2018年3月期の売上高は通年で約30億円。アクティブな会員数は非公表ですが、創業以来の累計登録者数は60万人以上と発表しています。
レアジョブはオンライン英会話以外の事業も開始しているため、すべてがオンライン英会話事業の売上ではないでしょうが、これが一つの目安となります。
「語学習得用e-learning」の市場規模が数十億円(オンライン英会話だけだと50~60億円?)ということを鑑みると、レアジョブの売上規模が最大(50%近い売り上げシェア)と考えても遠く外れてはいないでしょう。
では最大手はレアジョブか?となりますが、もう少し情報を調べてみました。
講師の数はDMM英会話がNO.1
非公開情報が多い中で多くのオンライン英会話が公開しているのが「講師数」です。生徒がサービスを選ぶ際にも必要な情報ですからね。
ほとんどのオンライン英会話は「数百名」の講師数ですが、「数千名」の講師数を抱えるオンライン英会話も少なからず存在します。
まず、売上高トップクラスのレアジョブ。レアジョブの講師数は約4,000名です。そしてそのレアジョブを超える講師数を抱えるのがDMM英会話。DMM英会話の講師数は約7,000名です。かなり大規模のサービスですね。
こうなると「DMM英会話もかなり売上があるのでは?」と思いますが、残念ながらDMM英会話は売上も会員数も「非公表」。最近の記事によれば「会員数は増えているが、まだ利益も出ていない」ということです。
▶5周年のDMM英会話 亀山会長「いまだに稼げていない」も、成長に期待
ただ、特筆すべきはDMM英会話がレアジョブと肩を並べる規模まで来るのに費やした時間が「たったの5年」というところでしょう。ちなみにレアジョブは2007年創業なので約10年経過しています。
DMM英会話がこの急激な成長を実現できるのも、本体の強さがあるからです。DMMグループの2017年売上高は1823億円あり、様々な事業展開をしながら急成長を続けています。
これから先の展開を考えると引続きDMM英会話への投資は続けていくでしょうから、名実ともにDMM英会話が最大手と公表する日も近いのではないでしょうか?
比較した上で自分に合うサービスを選ぶのが一番
多分の推測も含まれますが、「オンライン英会話の最大手はどこか?」という問いに対しては、現状「DMM英会話」が最大手に近い位置にいる、と言ってしまっても過言では無いでしょう。
ただ、だからといってDMM英会話が最も優れたサービスか?というと違います。レアジョブにはレアジョブの良さがありますし、DMM英会話にもDMM英会話ならではの良さがあります。
お互い大手として安心感があるサービスですが、比較すると特徴が見えてきます。どちらが自分に合うか知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
