今の時代スマートフォンを使えば色々な英語の勉強ができます。筆者は現在ほぼ海外にいるので、海外からでも手軽に使える英語学習アプリには特にお世話になっています。
今後は英語の勉強もアプリでするのが普通になってくるのでしょうね。
ただ、中には使えないアプリが多いことも事実です。無料アプリならまだしも有料なのに内容が中途半端で「買って損した」ものも正直あります。
かなりの数の英語学習アプリを試してきましたが、最終的に効果を感じて続けているのがリクルートのスタディサプリ英語。正式名称スタディサプリENGLISHです。
スタディサプリENGLISH >>
アプリなのに勉強できる範囲が広く発音練習までできる英語学習アプリです。英会話の上達を目標とするのであればスタディサプリ英語だけでも十分じゃない?とすら感じました。
時間と場所を選ばないので「忙しくて勉強してる暇がない!」という社会人には特におすすめです。
この記事では「スタディサプリの評判をよく聞くけど実際はどうなの?」という方に向け、アプリの内容から使い方、評判や実際に使ってみた感想まで詳細レビューします。
本記事でレビューするのはスタディサプリENGLISHの日常英会話コースです。TOEICコースではありません。また、大学受験講座のものもありませんのでご留意ください。
スタディサプリ英語の基本内容
スタディサプリはリクルートが提供する学習アプリシリーズです。その中でもスタディサプリイングリッシュは「日常英会話」に絞り込んだ英語学習アプリ。
スマホやPCブラウザを使って英会話レッスンを受けることができます。
隙間時間で英語のアウトプット学習までできる
スタディサプリはPC上でも使えますが、スタディサプリを使うならスマホアプリで勉強する方が良いです。
なぜならスマホアプリなのに学習機能がものすごく充実しており、スマホだけで学習が完結するからです。
また、各レッスンは数分で一区切りつけられるようになっています。まさにスマホ英語学習を前提として作り込まれたシステム。だから朝でも寝る前でもトイレでも、ちょっとした隙間時間に英語に触れられます。
普通の英語学習アプリだと単語や文法のインプット(記憶学習)のみですが、スタディサプリはアプリの常識を超えました。インプットだけではなくアウトプット学習が可能です。
つまり実際に声に出して英語を使う練習まで可能。発音まで練習できます。
これが他のアプリよりも学習効果を感じやすい部分。やっぱり英語の勉強って声に出さないとダメなんですよね。声に出さないから実戦で話せない日本人が多いんです。
かなり日本人を知り尽くした人が作ったアプリだな、と感じました。
「聞いて」「理解して」「話す」、英会話に必要な学習がすべて集結
スタディサプリ英語はアプリ1つで英会話に必要な学習がすべてできます。
学習内容は大きく分けるとアニメーション会話を使った「デイリーレッスン」と、個別のリスニング教材を使った「リスニングPLUS」という2つのカテゴリーに分けられます。それぞれのカテゴリーに細かいレッスンが所属しています。
学習カテゴリ | レッスン名 | レッスン内容 |
デイリーレッスン | 内容理解クイズ | 会話文を聞き、内容に関する理解度クイズを行う。単語の意味についてもチェックする。 |
ディクテーション | 会話文を聞き、会話内で使われている英単語を書き起こしていく。リスニングトレーニングに最適。 | |
会話文チェック | 表示された文章を見ながら会話を聞きとおす。会話文・内容・リスニングの復習的コンテンツ。 | |
なりきりスピーキング | 表示される英語or日本語を見ながら、登場人物になりきって話す練習をする。音声認識で発音善し悪しが判断される。 | |
クイックレスポンス | レッスン別の「重要表現」に絞り込み、様々なパターンで使う練習をする。メインは実際に声に出して覚える練習。 | |
リスニングPLUS | リスニング力診断 | デイリーレッスンのデータを元に、リスニング力を項目別に評価。 |
クイックワードクイズ | 音声を聞いて単語の意味を選ぶクイズ。単語の記憶学習。 | |
音声変化ディクテーション | 音声を聞いて英単語を書きとるトレーニング。特定の音声変化に焦点を当てて練習ができる。 |
デイリーレッスン
デイリーレッスンではアニメーションキャラクターが登場する数分程度の会話シーンを使い総合的な会話学習を進めます。
会話文を聞き込んでの「内容理解テスト」から、リスニング学習に効果的な「ディクテーション」、さらに会話練習に最も効果的な声を出して発声する「なりきりスピーキング」など。一つの会話を使って超多角的に勉強できます。
詳細は後述しますが特に「なりきりスピーキング」がかなりいいですね。やっぱり英語は声に出して練習しないと身につかないですよ。
発声練習ができるアプリは他にもありますが、スタディアプリ英語の場合は自動音声認識機能を使って発音の良し悪しまで判断してくれます。
そして「デイリーレッスン」の学習結果が次で説明する「リスニングPLUS」の学習内容に反映されていきます。
リスニングPLUS
リスニングPLUSではその名の通り個別教材を使いリスニングに特化した練習を行うことができます。単語ごとや文章単位でのリスニング教材が「これでもか」というくらい準備されています。
スタディアプリ英語の何がすごいって、デイリーレッスンでの結果を元に「あなたのリスニングの弱点はここです」と示してくれること。

英語の音声変化に着目してあなたが苦手な英語の音声変化を指摘してくれます。あとは該当する音声変化に沿った学習コンテンツをひたすら進めていけばOK。
ちなみに筆者の場合は「弱形」と呼ばれる「単語がくっつくと一部の音声が弱くなる変化」に弱いことが判明しました…。海外で英語を5年近く使っていますが、こんな専門的な指摘は誰もしてくれなかった。目からうろこでしたね(笑)
スタディサプリ英語の評判
スタディサプリENGLISHはすでに累計で100万ダウンロードされています。
2017年12月の時点で、iTuneストア内「教育カテゴリトップセールスランキング1位」「教育カテゴリ無料ランキング1位」の2冠も達成。
これだけダウンロードされているだけあって利用者の評判もすこぶる良いです。iTuneでのアプリ評価は「★4.2」とかなり高評価です。
参考までに利用者の声をいくつか抜粋してみます(アプリレビューより抜粋します)。
定期的に機能が進化していて良いです。ディクテーションもあって本格的!だけど、楽しいから続けられる。クイックレスポンスという新しいトレーニングが追加されて、また始めから学習していきたいと思います!
どこでも勉強できると、逆に怠けてしまうと言う人もいますが、自分としては、通勤電車、布団の中、隙間時間と「この時間、勿体無いなー。」という時に勉強できるので、とても自分に合っています(^-^)そんな私はLevel1から。
達成感を感じやすい構造なので、今までのアプリの中で一番続けられる。また、解説ビデオがわかりやすくジョークも交えて楽しく視聴できる。
デイリーレッスンに登場するキャラクターに個性があって楽しめます。繰り返し練習しやすいのでオススメです。
実際使うとわかりますが、ここまで高機能なアプリは今までになかったので高評価が付くのも納得です。
ただ良い評判だけだと不公平なのであえて悪い評判も抜粋してみます。
とってもよいのに、点数の結果が出る前に固まり、最初からやり直しな時もある。
初めは良かったんです、こんなアプリ他にないなって、、でもほんのちょっと進めるだけで月額1080円の料金案内。学生には厳しい…。
音声が出ない。
悪い評判はおおむね「システムエラー」に関するものが中心。何度もバージョンアップされているので避けられないことかもしれませんね。
また、一部学生さんなどからは利用料金が高いというコメントも。後述しますがスタディサプリは有料アプリなので学生さんには厳しいのかもしれません。
スタディサプリ英語の主な特徴と使い方
ここから詳しい特徴や機能・使い方などを少し深堀してご紹介していきます。
自分のレベルに合った学習ができるので無駄がない
まず何がいいって、学習を開始する前に自分のレベルを診断してくれることです。
スタディサプリイングリッシュのレッスンは7段階に分けられています。
レベル | 英語力の目安 | 学習目標 |
Lv.1 | 英検5級程度 | 一般的な日常表現や言い回しを理解し、自己紹介などのやりとりができるようになる。 |
Lv.2 | 英検4級程度 | 同上 |
Lv.3 | 英検3級程度 | 家族や仕事のことなど日常的に使われる表現を理解し、情報交換ができるようになる。 |
Lv.4 | 英検準2級程度 | 同上 |
Lv.5 | 英検2級程度 | 仕事、学校、レジャーでの話題や個人の関心事について、脈絡のある文を作りながらやりとりができる。 |
Lv.6 | 英検2級程度 | 同上 |
Lv.7 | 英検準1級程度 | 抽象的・具体的な話題や複雑は内容を理解し、緊張せずに流暢かつ自然にやりとりできるようになる。 |
レベル1だとまさに自己紹介レベルから、レベル7まで行けば外国でホームステイしても耐えられるレベルです。
アプリ内にはレベルチェックテストが付いておりテストに回答していくだけでおすすめのレッスンを教えてくれます。

このおかげでいちいち自分で学習計画を立てる必要もないし、自分に合っていない無理な学習に無駄な時間を使うこともありません。
アプリなのにリスニングから発音まで勉強できて実戦的
1つのアプリによくここまで詰め込んだな、と感じるほど色々な学習方法が詰め込まれています。また音や声を使った学習が中心なので実戦的です。
特に日本人が苦手な「英語を聞いて話す能力」を集中的に鍛えるイメージです。
少し長くなりますが1つずつ学習内容を掘り下げてご紹介します。
まずは「デイリーレッスン」の学習内容から。
内容理解クイズ
内容理解クイズでは登場人物たちの会話をまず聞き込み、内容理解度を試す質問に答えていきます。

テストが目的ではないので、わからない場合は何度でも音声を再生しながらわかるまで聞き込んでいくのがおすすめです。音声は「遅い」「普通」「速め」の3段階で設定できます。
個人的な感想ですが「速め」のスピードでようやくネイティブの「落ち着いたしゃべり」くらいの速さですね。慣れてきたら基本的に「速め」で進めるのが良いでしょう。
蛇足ですが、会話の流れやイラストは有名なゲーム会社が制作を担当したそうです。登場人物のキャラクターもしっかりと設定されており、まさにゲームのような感覚で取り組めるのが素晴らしいです。
ディクテーション(書き取り)
内容理解の後は「本当に聞き取れているのか?」を確認する意味も含めてディクテーションをします。ディクテーションは「英語を聞きながら単語を書きとる練習」で、リスニング力UPにとても効果的な学習です。

ディクテーションでもわかるまで何度も音声を再生するのが鉄則ですが、アプリがかなり使いやすくて助かります。
ボタン一つで再生速度も素早く変更できます。また、タイピングで打っていくので実際に書きとるよりも楽ですね。
筆者はディクテーション学習は嫌いでしたが、この操作性があればこそ学習を続けられているんだと思います。
ディクテーションは続けていくと本当にリスニング力が改善されていきます。普通だと辛いディクテーションをゲーム感覚でできるようにしてくれたのは本当に感動ものです。
会話文チェック(リスニング)
会話文を見ながら音声を通して聞いていきます。この学習機能はまあ普通ですね。

「オートリスニング」という機能で音声だけ流しっぱなしにすることもできるので、通勤時間などに会話文丸ごと聞き流しをする使い方がおすすめです。
なりきりスピーキング(発音チェック)
スタディサプリ英語を使って一番すごいな、と感じたのがこの機能です。

登場人物になりきり、実際に声を出して会話を読み上げていきます。英語を見て話すか、日本語を見て脳内で英訳して話すかを選べます。
自分の声を録音して客観的に聞くだけなら他のアプリでもできますが、スタディサプリ英語の場合は「音声認識機能」を通じてうまく発音できていない部分を判断して教えてくれます。
これはかなり画期的です。この機能があれば一人でも発音・発声練習ができるんです。
初心者の頃は英語を英語っぽく話すのがとても恥ずかしかったのですが、これなら誰にも見られずにこっそり&しっかりと発音練習することができますね(笑)
また、無料アプリでよくあるような「機械音」ではなくきちんと録音された音声なので練習しやすいのもポイントです。
クイックレスポンス
レッスンごとの「超重要表現」に絞り込み、何度もパターンを変えて使う練習をします。英語を見て英語で話し、慣れたら日本語から英訳して話していきます。

実はこの手の学習は実戦的な英会話教室でもよく行われています。1度や2度では意味がなく何回も復唱するのが効果を出すコツです。
そういう意味ではもう少しリピート学習を推進させるような工夫が組み込まれても良いかもしれません。まだ改善が期待できる学習機能ですね。スタディサプリは改善アップデートも頻繁なので期待しています。
クイックワードクイズ
ここからは「リスニングPLUS」の学習内容です。
クイックワードクイズでは音声を聞いて単語の意味を答えていきます。シンプルに単語の練習ですね。

シンプルな練習ですが、続けていくと「実は音声を理解していなかった単語」を知ることができます。日本人は英単語を「スペル」で覚えがちなので有効な練習方法です。
音声変化ディクテーション
特定の音声変化ごとに分けられたディクテーションの学習コンテンツです。英語の文章を聞き、英単語に直して打ち直していきます。ディクテーションの操作性が相変わらず素晴らしい。

音声変化ごとに分かれているので自分が苦手な音に絞り込んで学習していけます。「自分が苦手な音なんてわからないよ」と思うかもしれませんが安心してください。
詳しくは下の項目で!
音声認識がすごい!自分の「耳」の弱点を見つけてくれる
記事冒頭で軽く触れましたが、スタディサプリ英語では「デイリーレッスン」の学習結果を元に「苦手な英語の音」を診断して教えてくれます。
そもそもの「音声変化の種類」については動画で先生がフォローアップして教えてくれます。

自分が苦手な音声変化をしっかりと理解し、あとは専用トレーニングで克服していくだけ。これをアプリでやってのけたのが本当に素晴らしいですね。
「なんとなく英語が聞けない」ではなく「この音が聞けない」と理解することでリスニングの学習効果は全然違ってきますよ。
時間と場所を選ばないから続けられる
スタディサプリENGLISH全体を通じて、スマホでの使用を前提とした細かい工夫がかなり施されています。
まず各レッスンは数分(2分とか3分)で終わるようにできており、ちょっと気が向いた時や隙間時間ができた時に学習できます。
また、細かい学習時間もすべて記録しており「1週間でこれだけやったよ」と毎回毎回表示して背中を押してくれます。
こういう細かい工夫があるので利用者も続けられる人が多いのでしょう。実際私も使い始めた時に「これなら続くかもな」と感じて早数カ月…。まさに時間と場所を選ばないから続けられるんです。
実際に使ってみた感想
実際に使いこなせるようになって私自身が感じた効果や感想をまとめてみます。
まずは良い点から。
- とにかく耳が鍛えられる
- 焦点を絞って反復学習できるので定着する
- 1人で勉強していても話すのに慣れてくる
- 少しずつ取り組めるので続けられる
何と言っても効果として一番感じるのが「耳」が鍛えられること。アプリ全体を通じて音を聞き、声に出して発信していくので英語の音に対する感度がどんどん高まっていきます。
2ヶ月程度過ぎたあたりから英語ニュースの音声や洋楽で拾える音が増えてきたのを実感しました。
また、かなり反復練習を意識した作りなので1つずつ着実に習得していけるのも良い点です。結果として「声に出して話す」ことにも慣れてきますし、学習も継続していけます。
次に悪い点も伝えておきます。
- 文法が学べない
- スピーカーかイヤホンが必須
断言しますがスタディサプリ英語で文法は学べません。ここは要注意。
英会話に絞り込んだ分捨てた機能なんでしょうね。文法も併せて学びたいという人は文法書を別で用意して学習を進めると良いでしょう。もしくは別シリーズのスタディサプリTOEICコースを選ぶべきです。
あと、細かい話ですが「音声」にこだわりきったアプリ構成のため、スピーカーやイヤホンが使えることが前提です。イヤホンを忘れて外に出てしまった時などは勉強できないのでご注意ください。
スタディサプリ英語が合う人・合わない人
私自身が使い込んだ結論としてこのアプリが合う人と会わない人を考えてみました。参考にしてみてください。
- 英会話が必要だけど何から始めて良いかわからない人
- 忙しくて固定の勉強時間が取れない人
- 飽きっぽくて勉強が続かない人
上記1つでも当てはまった人は冗談抜きに今すぐ無料体験してみた方がいいです(1週間は無料で使える)。ゲーム感覚でアプリをサクサク進めていくだけで英語力が上がっていくのを実感できますよ。
- TOEIC対策したい人
- 読解力や英作文能力を付けたい人
- すでに英語上級者の人
上記に1つでも当てはまる人はやめておいた方が良いでしょうね。TOEIC対策をしたい人はスタディサプリシリーズのTOEIC版を試してみてください。
スタディサプリENGLISH TOEICコース >>
スタディサプリ英語の料金や無料体験
スタディサプリ英語は無料でも使うことができますが、かなり限られたレッスンのみの利用となります。
アプリの雰囲気を試す程度ならば無料でやってみる意味はあります。
しかし、もともとスタディサプリ英語は有料アプリとして設計されています。
やはり効果を実感するためには有料版で全機能を使わないとダメです。
日常英会話コースの月払いの場合は一ヶ月980円~、年間まとめ払いの場合は一ヶ月817円から利用できます。
引用:スタディサプリ公式サイト
年間で契約した場合は1日あたり約27円。月払いでも1日約31円です。
毎日チロルチョコ2個分以下で超高機能な学習システムが使えると考えるとかなりお得感があります。
ちなみに私の場合最初は月払いでしたが、長く使うと感じたので年間に切り替えています。月払いと年間まとめ払いの差は大きいものではありません。最初は私みたいに月払いでもいいと思います。
いきなり課金する必要はなく、事前に試せるように「全機能を7日間無料体験」が用意されています。
7日間使えばスタディサプリが自分に合うかどうかを判断するのには十分です。まずはトライアルの気持ちで無料体験登録してみてください。
スタディサプリ英語なら英会話力が着実に身につきます
スタディサプリ英語は英語初心者から中級者の方が英会話を学習するのに最適なアプリです。
有料アプリではありますが、金額以上の学習コンテンツがあるのでコスパ的にはかなり良いです。また学習を続けられる仕掛けがたくさんあるので「使いこなせない」ということもありません。
特に今まで何をやっても続かなった人や、何から手を付けていいかわからなかった人には試してもらう価値がたっぷりあります。
少しでも興味がわいたなら1週間無料体験をトライしてみてください。合わなければ解除すれば良いだけなのでリスクはありません。
スマホを使う時間の一部をぜひ英語の学習時間に変えてしまいましょう。無料体験と同時に英語力チェックもしてくれるので、それだけでも面白いですよ。