オンライン英会話の大手といえばレアジョブとDMM英会話の2つです。似たような価格帯の2社ですが、講師についてはどのように違うのでしょうか?
講師という軸でレアジョブとDMM英会話を簡潔に比較してみました。
実際に利用する際は多数の中から相性の合う講師を見つけていくことになります。個別講師の能力を比較してもあまり意味がないので、ここでは「総合的な講師力」を比べてみます。
結論から書くと「講師の種類や量ではDMM英会話がかなり優位だが、質については大差なし」という内容です。
講師だけではなく「サービス全体としての比較や相性」について知りたい方は下記記事をご参照ください

講師の国籍
まずは一番気になる部分でもある「講師の国籍」について比べてみます。
オンライン英会話の走りでもあるレアジョブはフィリピンから始まり、今でも講師は全員がフィリピン人です。フィリピンの中でも最高学府であるフィリピン大学出身者を中心に構成しています。
フィリピン大学は日本で言う東大のようなもの。英語が第二言語として活発に使われるフィリピンの中でも「エリート達」ですので英語は不自由なく使える人たちと考えて問題ありません。
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一方のDMM英会話は世界中から講師を集めているのが特徴です。中にはネイティブも含まれており、世界105か国から集められています。ただ、フィリピンにオフィスがある関係からフィリピン人の比率が最も多いです。
以外に知られていないのですがDMM英会話の中には「日本人講師」もいます。ただ、少数なので予約を取るのは少し難しいかもしれません。
レアジョブ | DMM英会話 | |
講師の国籍 | ・全員フィリピン人(フィリピンのエリートが多い) | ・ネイティブ含む世界105か国 ・日本人講師もあり ・フィリピン人が多い |
並べてみると、講師のレパートリーという意味ではDMM英会話に軍配があがります。選択肢の多さはそのままサービスの魅力だと思います。
講師の採用方法
次に「採用方法」を比べてみます。
両者とも細かい審査内容は機密情報になるので公開はしていませんが、わかる範囲で記載します。
レアジョブでは現地フィリピンで細かいチェックを実行しており、英語力だけではなくネット環境などもチェックしています。新興国のフィリピンはインフラの発達が遅れていますが、ネット環境のチェックまでしているということで安心ですね。
一次審査をくぐった候補者に対し、日本人専門家が慣習した「英語レッスンのためのレッスン」や「文化トレーニング」を受けます。ちなみにレアジョブの講師採用率は「1%」です。
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DMM英会話でもかなり細かい審査を設けており、チェック項目は80項目に及んでいます。審査の段階で日本人も参加しており、日本人教育の観点で選定しています。
一次審査後には日本人によるマンツーマンデモレッスンを繰り返し、ある程度経験を積ませた後、講師としてデビューします。ちなみにDMM英会話の講師採用率は「5%」です。
レアジョブ | DMM英会話 | |
講師の採用方法 | ・英語力やレッスン力だけじゃなく通信環境まで審査 ・採用率はわずか1% | ・80項目のチェック項目があり、合格率は5% ・日本人による審査 |
講師採用率の差はありますが、チェック方法の細かい内容が不明なため採用方法については優劣をつけ難いです。
講師の量
次に講師の量です。
これはシンプルで、レアジョブは現在約4000名のフィリピン人講師を抱えています。DMM英会話はネイティブ・非ネイティブ含め世界中から7700人の講師を抱えています。
レアジョブ | DMM英会話 | |
講師の量 | ・約4000名 | ・約7700名 |
レアジョブの講師の量はここ数年変わっていない印象を受けます。一方でDMM英会話は積極的に講師を増やしているようです。
単純に量があれば良いサービスだ、ということではありませんが、講師量の多さは予約のしやすさや予約時間帯の幅にも影響を与えます。その点ではDMM英会話に若干の分があるかもしれません。
講師のトレーニング
2社は講師を採用した後、どのように管理してトレーニングを行っているのでしょうか?
レアジョブではユーザー評価を元に定期的にモニタリングを実施しています。あまりに品質が低い講師については「停止処分」を下し一時的にレッスンに出れなくしています(品質指導を受ければ復活可)。
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DMM英会話は少しユニークで、ユーザー評価に加えてスタッフが「抜き打ち試験」を行っています。これは逃れられないですね(笑) また、ネイティブ講師を多数抱える強みを活かし、ネイティブから非ネイティブに対する発音指導も行っています。
レアジョブ | DMM英会話 | |
講師のトレーニング | ・モニタリング巡回で品質の低い講師はレッスン制限 | ・抜き打ち試験あり ・ネイティブの非ネイティブへの発音特訓 |
それぞれやり方が異なりますが、DMM英会話の方が品質管理やトレーニングは積極的に行っている印象を受けます
講師の探しやすさ
次に講師の探しやすさを見てみます。別の言い方をすれば「予約・講師検索の使いやすさ」とも言えます。
レアジョブの予約・講師検索画面はこのようになっています。

そしてレアジョブの講師情報画面はこのようになっています。

検索時においては時間帯や年齢、性別などの基本項目に加え、「特徴」をいくつか選べるようになっています。ユーザーを迷わせないような必要最低限のシンプルな作り、と言えるでしょう。講師情報の作りも最低限の自己紹介や音声だけに絞っておりシンプルです。
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一方、DMM英会話の予約・講師検索画面はこのようになっています。

そしてDMM英会話の講師情報画面はこのようになっています。

基本項目に加え、かなり細かい範囲まで特徴を選択できるようになっています。また、予約できる講師だけではなく「全講師」からも検索可能なので、「今は予約できないけど自分と相性がよさそうな講師」を探すこともできます。
講師情報では「動画紹介」に加え「生徒からの評価・コメント」を閲覧することができます。受講前の講師選択には非常に役立ちます。
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レアジョブ | DMM英会話 | |
講師の探しやすさ | ・最低限必要な要素は抑えている | ・国籍、学習目的、などかなり細かい指定が可能 ・動画で雰囲気がわかる ・生徒からの評価が透明 |
講師の探しやすさについては大きく差が開きました。DMM英会話の方が「検索性」「情報量」ともにレアジョブよりも優れていると言えるでしょう。
講師の予約しやすさ
最後は講師の予約しやすさ(ホテルで言う空室率みたいなイメージ)を比べてみます。サービスがよくても、実際に予約できる講師がいなければ使えません。
参考として下記の条件でほぼ同時刻に両サービスで講師を検索してみました。
・予約日の2日前
・すべての時間指定(特定の時間指定無し)
・初心者向け
結果、レアジョブでは147名、DMM英会話では192名の講師が予約可能として表示されました。
これは単純に「全講師の量」に比例しているのでしょう。シンプルに予約可能な講師の量だけで比べるのであればDMM英会話に軍配が上がります。
まとめ
比較した内容を整理してみました。
レアジョブ | DMM英会話 | |
講師の国籍 | ・全員フィリピン人(フィリピンのエリートが多い) | ・ネイティブ含む世界105か国 ・日本人講師もあり ・フィリピン人が多い |
講師の採用方法 | ・英語力やレッスン力だけじゃなく通信環境まで審査 ・採用率はわずか1% | ・80項目のチェック項目があり、合格率は5% ・日本人による審査 |
講師の量 | ・約4000人 | ・約7700人 |
講師のトレーニング | ・日本人による日本人教育向けのトレーニング ・モニタリング巡回で品質の低い講師はレッスン制限 | ・抜き打ち試験あり ・ネイティブの非ネイティブへの発音特訓 |
講師の探しやすさ | ・最低限必要な要素は抑えている | ・国籍、学習目的、などかなり細かい指定が可能 ・動画で雰囲気がわかる ・生徒からの評価が透明 |
並べてみると、講師の種類や量、探しやすさという点ではDMM英会話の方が優れていると言えるでしょう。
講師の質という面では表面上はなかなかわかりにくい部分があります。
英語以外の勉強でも同じですが、「誰かにとって良い講師」が必ずしも「他の人にとっても良い講師」というわけではありません。
両サービスとも数千人の講師を抱えています。これだけ講師の量が多ければ自分に合う講師も合わない講師もいるでしょう。
講師との相性については実際に使ってみるのが一番です。レアジョブもDMM英会話も「後腐れなしの無料体験」を常時開催しているので、気軽にトライアルしてみてはいかがでしょう。
蛇足ですが肝心なのは講師個別を見るよりも、オンライン英会話サービスのシステムとしての違い、そして自分との相性だと思います。
両者のサービス全体に関する違いについては別記事で超完結にまとめているので参考にしてみてください。
